「増税」見送り決定。ん?
みなさまご存知のとおり、巷で戦々恐々としていた「金融所得税の増税」について結論が出ました。
私たち庶民にとって、ただでさえ重〜〜〜い金融所得税に更なる増税が課せられようとしていましたがとりあえず見送られて「ホッ」としました。
今現在20%(正確には20.315%)という税でも十分すぎる税負担だというのに更に上乗せなんて冗談じゃないですよね。
そもそも政府は「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げておきながらまるで「逆行政策」と言える乱暴な施策では投資をしようとする人は増える訳がないですね。
ただし・・・・気になるのが
そうなんです。
見送り、先送り、これは一言でいうと「そのうちやるよ」と言っているのと同じ。
先延ばすだけで金融所得税の増税は政府にとって常にターゲットにされているのです。
日本は海外に比べて重税
日本は金融所得税については「一律課税制」を採用しています。
ところで海外はどうでしょう?
世界中のお金が集まり、投資規模がどデカい「アメリカ」の場合は「段階課税制度」を採用しています。
例えば12ヶ月以内の短期トレードには通常と異なる段階的な税率設定や、給与所得と金融所得を一つのグループにまとめることで金融所得が一定の金額を超えるたびに「金融所得税率」が決まる段階的な課税制度を採用しています。
欧州ではどんな税制を採用?
欧州の主要国の金融所得税はどうなっているかというと「イギリス」ではアメリカと同じく「段階課税制」を採用。
具体的には以下の通りの「3段階」となっています。
- 約184万円まで非課税(税率0%)
- 約542万円まで(税率10%)
- それ以上〜(税率20%)
*わかりやすいように日本円表記
(1ポンド=157円換算)
このように得られた金融所得によって段階的に課税率が変わるので不公平感があまりないように感じますね。
そして同じ欧州でも「フランス・ドイツ」は少し違った税制です。
金融所得については「分離課税」か「総合課税」かを選択できる仕組みになっています。
細かい数字は省きますが、カンタンにいうと。
所得によって自分にとって有利な税率になる課税方式を選択できる!
このような制度をうまく使うことで実質的に自分に有利な税率で資産運用・税負担できる仕組みとなっています。
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何も選択できない日本の税制度
欧米に比べて日本の「金融所得税」は「金持ちも貧乏人も一律」という、あまりにもシンプルすぎる制度。
段階課税でもなければ総合課税に切り替えることも出来ない。
通常、低所得者の場合は給与など一般労働で稼いだ「100万」には所得税はかかりません(税率0%)。
しかし金融所得で得られた「100万円」には一律「20%」が課税されてしまい、金融所得が低いうちは税金的に不利な状態を強いられてしまいます。
対して1,800万以上の高所得者所の場合は住民税と併せて「50%」の課税となりますが、金融所得税は低所得者とおなじく一律「20%」の税率で済む。
つまり所得が高くなるほど金融所得で得られた資産運用が有利になる制度。
現在の制度は所得が低い一般人が依然として資産運用が不利な状態にあるにも関わらず、高所得者は税金面では有利になるという、余計に格差が拡がってしまう制度となっているのです。
そのため一律だと金融所得が低所得な人ほど負担が大きい、政府の唱える「格差是正」からは逆行している制度と言えます。
累進課税や段階課税などにすべき
わたし個人的には大前提として、金融所得税を「どうしても」増税するというならば現在の「一律の税率」はやめて累進課税方式、段階課税方式など所得による税率換算でやるべきと思います。
高所得者は所得の「分母がデカい」から一律税率を上げれば高所得者の負担が増えたように感じさせるという、まやかしの政策はやめてほしい。
前述にもありましたとおり、一律税率増は高所得者の負担が増えるのではなく「税として引かれる金額」が増えるだけで「負担」そのものが増えるわけではありません。
それだけ資金力があり経済的体力があるので「負担」という意味ではそれほど厳しいものではない。
むしろ「負担」が増えるのは「分母が小さい」低所得者であることは明白でしょう。
まぁ税制変革は難しいならば、せめてこれ以上税は増やさないで欲しいよね。
これから一般市民に貯蓄で寝かせるお金を「投資」に回してもらいたいのであれば、せめて「増税」だけはやめて欲しい。
そうしないと「これから株をやってみよう」とせっかく思っている人もやめちゃいますよね。
わざわざリスクを冒してまで投資に向けるより「金利はクソ低いけど減ることはない貯蓄でいいや」という考えにもなりかねません。
まぁまずは見送りが決定したことでホッとしています。
これでまた「楽しい株式取引」に集中できますので毎日楽しくトレードしましょう。
明日は衝撃の「今週のトレード損益」の報告です。
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