映画「おいしい家族」
今回はあまり知られていないけれど、とても心が温まる映画をご紹介します。
タイトルは
「おいしい家族」
すこし前の公開でしたが、ポスターからのイメージとは違ってとても感情移入させられる良い映画でした。
「ひとりの人間」という観点からしっかり観ることで、国籍・性別・立場・子供や大人など、すべての人間に当てはめる事ができて「はたして自分は差別していないか?」などと考えさせられます。
画像引用元:公式ホームページhttps://oishii-movie.jp
主なキャストはこのような顔ぶれになっています。
- 板尾 創路
- 浜野 謙太
- 笠松 将
- 松本 穂香
とても個性的な面々ですね。
はじめの画像のとおり、板尾創路が花嫁??
はじめはちょっと意味不明な映画とおもって敬遠されがちです。
実はわたしもそうでしたが、観ると気持ちが一変!
本当にオススメできるいい映画です。
『おいしい家族』予告編
ストーリー
東京で働く、主人公の「橙花」は夫とも仕事でもうまく行かずに生活に疲れていた。
そんな折にちょうど「亡き母」の3回忌を迎え、一時的に田舎に帰ることに。
画像引用元:公式ホームページhttps://oishii-movie.jp
家につくと・・・
父(板尾創路)が亡き母のワンピースを着ておいしいご飯を作って待っていた!
それだけでも驚きなのに、実家に出入りする見知らぬ「いそうろう」のオジサンと女子高生が次々にあらわれ混乱状態。
さらに弟はスリランカ人と結婚しておりお腹に赤ちゃんもいる。
弟はいいとして、父が突然お母さんのマネごと?をしているのかギャグなのか計り知れないところに更に追いうちをかけた言葉。
「父さん結婚するんだ」
相手はなんと!
その、いそうろうの「オジサン」
あまりの実家の豹変ぶりにしばらく言葉もでない。
画像引用元:公式ホームページhttps://oishii-movie.jp
「父さん、みんなで家族になろうと思う」
地元の学校の「校長先生」である父のことばに、また驚かされる主人公の「橙花」だった。
橙花は思う。
「みんなおかしい!」
だいたい「男同士で結婚」するだけでもおかしいのに、そして父親が髪型はそのままに「女装して」職場の学校に通勤する?
そっと学校の様子を見にい橙花。
しかし、学校のみんなは生徒もふくめ、誰も違和感なく「女装の校長先生」と普通に接している!
しだいに橙花は、「えっ、おかしいのは私なの?」と思いはじめて故郷なのに「孤独感」にさいなわれて酒になぐさめられる日々。
そんななか、同じ「いそうそう」の娘(実の娘ではない)で女子高生の「ダリア」(モトーラ世里奈)と同じ高校で大親友の男子高生、「瀧」との奇妙な関係や人となりに・・・
ちょっと訳ありな家族事情にいつの間にか感情移入してしまっている橙花だった。
監督・脚本「ふくだももこ」
画像引用元:公式ホームページhttps://oishii-movie.jp
この映画の原作本は2016年に発行された短編
「父の結婚」です。
この短編を執筆、そして今回の映画の脚本・監督をつとめた「ふくだももこ」さんは「若手映画作家育成プロジェクト」2015に選出され、2016年には執筆活動を開始して「すばる文学賞佳作」を25歳の若さで受賞。
映像と文学の二刀流で活躍中です。
映画を観たまとめ
今回ごしょうかいした映画についてですが、何といっても
「ひとりの人間」
この重いテーマを重く感じさせず、最後は爽やかな風をあびた状態で映画館を出られた事を思い出します。
本当にさわやかな気分でした。
- 家族とは
- ジェンダーとは
- 異性とは
- 同性婚とは
- 人生とは
一見、シリアスと思われるテーマを軽〜いコメディ、ユーモアで重ったらしくしないで飽きさせない、ほどよいストーリー性をもった素晴らしい映画だと思います。
そして、なんといってもいま注目を集めている若手女優、
モトーラ世里奈
むずかしい役のはずがこの子が演じるとまるでこの子の物語のように感じます。
そして一見「無表情」にみえる表情も、演技ごとに言いようのない多彩な顔を見せたりと幅広い演技力で様々な役をこなせるという片鱗を見せつけていました。
画像引用元:公式ホームページhttps://oishii-movie.jp
こんないい映画なのに、
あまり知られていないのはもったいない!
心が温まりますので。
ぜひこちらの映画を観てみる事をオススメします!
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